2015 新春の機器整備(3) ― 2015年01月29日 21時36分
松の内も明け、もう新春という言葉が相応しく無い時期となりましたが、面倒なので、1月中はこのタイトルで続けます。(笑)
さて、今日は黒猫がタンゴ♪のトランス....じゃなく、紙袋を届けに来ました。
さて、今日は黒猫がタンゴ♪のトランス....じゃなく、紙袋を届けに来ました。

その黒猫は、近々メール便を廃止するそうですが、その廃止理由として、信書の封入を告発する輩が居てリスクが高い云々....との事だそうです。
受け取り人がわざわざ告発する....という事は、なんぞ、受取人に不都合・不愉快な信書が配送されたのでしょうね。
受け取り人がわざわざ告発する....という事は、なんぞ、受取人に不都合・不愉快な信書が配送されたのでしょうね。
メール便の配達確実性は書留郵便並みだったとも聞きますから、想像するに、督促状のような類のものが配送されていたのではないでしょうか。
そんな事はともかく、我家に届いた黒猫の紙袋を開封してみると....
そんな事はともかく、我家に届いた黒猫の紙袋を開封してみると....

何やらプチプチに包まれたものが出てきました。
もちろん信書ではありません。

板橋電電商会というところからの納品書が付いていますが、これも信書ではありません。
その、緩衝包装材のプチプチから中身を取り出すと....

そのプチプチの中身も信書ではなく、送信所や受信所で使うラインフィルター&雷サージプロテクターでありました。
ところで、拙宅では従来、汎用のラインフィルターとしては....

TDKのANF-106を使用しております。
これは残念ながら廃品機種となってしまいましたが、インターフェアの予防・対策に重宝しましたので、発売していた頃にソコソコの数を仕入れてありました。
現在は、その在庫を細々と使っている次第です。

このANF-106はコンセント型ですから、こういう風に使います。
コモンモードにも有効なので、ACラインを介在して成立するコモンモード・ループの切断に使用できますね。
ただ、障害を発生するテレビなどの機器側に使う場合は、このような使い方は効果的ではありません。
機器付属の極短いACコード自体がアンテナとして作動しているのですから、そのACコードを極力短くしてからこのフィルターを使わなければダメなのです。
余談ですが、アナログテレビ放送があった時代のテレビやビデオデッキは、情けないほどのコストダウンが行われていて、ACライン側からの電波の筒抜けが尋常じゃありませんでした。
これは欧米向けの製品にはプリント基板上にラインフィルターが装備されているのに、国内向けではパターンのみで部品が実装されていなかったからです。
当時の日本のアマチュア無線が関わる電波障害の多くは、こういった電気メーカーの過度のコストダウンにより発生していたワケですが、免税店で欧米での使用も前提としたワールドワイド仕様のテレビを買ってくると電波障害が皆無だった....のは、知る人ぞ知る事実でした。
さてさて、話を本題に戻すと、先日、3台のトランシーバーと2台のリニアアンプを縦横斜め....に組み合わせても使えるように工事設計を変更し、その許可が下りました。
機器の数や機器群の系統が少ない間は、ACライン系や付属設備相互接続ラインのコモンモード・ループの切断も容易ですが、ここに来て、いよいよラインフィルターの在庫が尽きそうになってきます。
そこで、ANF-106の増設・後継・代替を目的にネットなどで、現在市販されている機器組み込み型ではないラインフィルターを調べてみると....

コトヴェールのSFU-005-3Cに行きついたのです。
このラインフィルター、狂信的な一部オーディオマニアの間では神器として重宝されているようです。
そして、個人向商品ではありませんので、アノ手コノ手で入手しているようですね。
しかし、元来、さまざまな雑音や電気信号が乗ってしまっているACラインにフィルターを入れただけで音が変わる....のなら、そんなステレオは前述のアナログ放送時代のコストダウンし過ぎたテレビ受像機みたいなものではないでしょうか?....と言いたいのはグっと堪えて....、堪えて....(笑)。
オーディオマニアの耳はロバの耳....じゃなく、我々凡人には聞こえないようなものも聞こえるようなので、眉唾ものじゃないの?と思われる関連製品も少なくありません。
しかし、このコトヴェールというメーカー名、そしてNTT-ATが開発元であるという点に少し引っかかりました。
そう、実は....

10年以上前に拙宅でkW免許を取得する際に、インターフェア対策として使用したノイズカットコネクタが、コトヴェールが発売するNTT-ATが開発した製品だったのです。
なんと懐かしい....
これ、10/100Base-TのLAN回線のインターフェア対策に使うとバッチリでしたので、私の記憶に残っていたのでしょう。
現在は宅内LANも1000Base-Tになりましたので、ノイズカットコネクタはジャンクボックスの底深くに沈んでおりましたが、ちょいと引っ張り出して並べてみました。

新旧の製品を眺めていると....
ラインフィルター曰く 「先輩、これからUIC宅でお世話になります....」
コネクターは応えて 「やあ、ここを訪ねてくる日を、10年間待ってたよ....」
そんな会話が聞こえてきそうな感じもする、拙宅における同社製品群の出会いでありました。
使用する前からアレですが、このSFU-005-3C、かなり効果が期待できそうですね。
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ここで、ちょいと薀蓄です。
ACライン経由で受ける電波障害の障害発生機器側の対策は、障害を受ける機器に内蔵するぐらいの位置にラインフィルターを装着しなければ効果がありません。
私はFT-114#61にキャンセル巻したもので、全て根治しました。
コアは#43や#77の方が良いのですが、余っている#61で片づけました。
おそらく今では、TDKあたりから出ている内蔵型フィルターでも同等の効果があると思いますが、機器から無対策なACコードを1mも伸ばすとNGだという事を肝に命じながら対策しなければ解決は難しいと思います。
10/100Base-TのLAN回線に対する対策は、上記のノイズカットコネクタで解消出来ましたが、1000Base-T用の製品は見当たりませんよね。でもそれ、もう必要が無いのです。
現在発売されているパソコンの基板に実装されているRJ45ジャックに、同じ理屈の対策が講じられていますが、1000Base-Tともなると何らかの対策なしでは規格を保持するのが難しいのでしょうネ。
しかし、1kWのリニアと同居ともなるとこれでは不足しますので、シールドしたLANケーブルと金属製のRJ45プラグを使う事でノーマルモード対策をし、コアに4回ほどLANケーブルをくぐらせる事でコモンモードも抑えれば不都合は無くなります。
テレビ放送のデジタル化と家庭内LANの無線化で、こういう対策も必要性が薄れてしまいましたが。